IPマルチキャスト転送TS受信システム

IPマルチキャスト技術を使用したTS(Transport Stream)利用システムです。TS受信サーバとTS利用クライアントのパソコン端末からなります。TS受信サーバは、地上波デジタル放送、BS/CSデジタル放送、ASI/SPI経由で取得したTSをIPマルチキャストネットワークに接続されたTS利用クライアントにリアルタイムに送出します。IPマルチキャストネットワークなのでクライアント端末数の制限は技術的にはなく、ネットワーク帯域の制限内で複数のTSを送出することができます。基本的に各受信サーバ一台につきひとつのTSを送出、各クライアント端末では複数のTS利用ソフトが同時に利用できます。放送されたTSは受信サーバでBCASスクランブルを解除してネットワークに流され、各クライアントではBCAS処理は必要としません。したがって、以下のような利用者の外部接続されていないネットワークが敷設されたオフィス内での使用を前提とします。

なお、本システムではIPマルチキャストを利用したネットワーク放送などとは異なり暗号化等が施されていないごく一般的なTSストリームを利用します。

受信サーバと利用端末は、複数のTSを負荷なく転送できるギガイーサネットワーク(1000Mbps)で接続されます。ネットワークは、インターネットやほかのネットワークにルーターで接続されていない閉じたネットワークで基幹業務とは別のIPマルチキャストネットワークとし(一般のルーターがあるとネットワークがダウンする)、特定少数の利用者に限定したIPv4ネットワークです。受信サーバはデジタル放送受信ボードとドライバー、制御ミドルウェア、ネットワーク送出アプリケーションが搭載されたWindowsXPベースの専用ハードで、一台につき一枚のBCASカードを必要とします。クライアント側は制御ミドルウェア、TS受信アプリケーションの標準ソフトからなり、利用者のWindowsXP/2000パソコン上で動作します。制御ミドルウェアを利用することによりユーザー自身があたらなアプリケーションを開発することができます。これらのアプリケーションは同一端末で複数のTS利用ソフトウェアが同時に利用できます。クライアントは本システムの標準ソフトを利用する必要はなく、IPマルチキャストをハンドルできる市販のハード、ソフトが利用できます(VLCなど。ただし、このソフトウェアは転送レートの高いハイビジョン放送はブロックノイズが発生する)。受信サーバでTSの受信、利用端末でTSの各種TS利用処理(TS解析やハードディスク記録等)と処理を分散するので安定したTS利用が期待できます。

クライアントとして想定される利用形態:  

各デスクにある専用ノートブックパソコンによる利用(ただし、品質を確保した映像表示ではある一定以上のグラフィック性能が必要)

 

サーバー側ハード・ソフトウェア

 サーバーはWindowsXPベースのパソコンで以下のようなGUIを持ちます。チャンネル/ASI/SPI選択と受信ON/OFF、Multi2スクランブルの解除ON/OFF、ネットワーク設定(IP Address、Port、NIC、UDPパケットサイズ)の機能があります。WindowsXPのリモートデスクトップ機能やその他のリモートデスクトップソフト(VNCなど)を利用することによりクライアントからサーバーを制御できるので、運用ではモニターを接続している必要はありません。  

  TSNetSender    
    受信したTSをリアルタイムでIPMulticast送信します
  TSFileSender   
    TSファイルをIPMulticast送信します

 クライアントソフトウェア

TSNetReceiver

 標準の受信ソフトウェアは以下のGUIを持ちます。受信サーバーの選択、受信ON/OFF、映像表示・音声出力、受信サーバーの設定( IP Address、Port、NIC)、セクション表示の機能があります。

 

 

ReceiveBML 
BML受信プログラム。BMLデータをデコードしてファイル化し所定のディレクトリに格納します。また、更新情報、イベントメッセージをログに記録します。

ReceiveEPG
EPG受信プログラム。番組情報・EPGデータをデコードしタグつきのテキストファイルにし所定のディレクトリに格納します。

DGetTS

TS格納プログラム。

TSRecScheduler
一般的なインターネットTV番組表(iEPG)から番組予約することによりTS受信のスケジューリングをおこないます。TS受信マルチキャスト送信ソフトTSNetSenderとTS格納ソフトDGetTSをスケジュールにそって制御することにより予約受信をおこないます。予約のタイプは一回受信、毎日受信(終了日指定)、曜日指定の毎週ごとの受信があります。

 

SDK

クライアント側で新たなアプリケーションを作成するためのSDKとして以下のミドルウェアが提供されます。

Microsoft DirectX仕様マルチメディアサポートモジュール(フィルター)

TSMCastRecv.ax

IPマルチキャストTS受信フィルター(MPEG-2 Multicast Receiver)

StrmTee.ax

TSストリームデュプリケーター(複製)

BSTSpars.ax

セクション・ESフィルターリングフィルター

デコーダー:                          MPEG2:                 Elecard Mpeg2 Decoder

                                          AAC:                     Elecard AAC Decoder

                                          H264:                    Elecard H264 Decoder

また、オプションとして以下のモジュールがあります。

TSCCDecoder.ax

クローズドキャプションデコードフィルター

TSBMLDecoder.ax

BMLデコーダーフィルター

TSEPGDecoder.ax

EPGデコーダーフィルター

これらのミドルウェアはDirectXフィルターとして提供されます。各フィルターの一般的な接続形態は以下のようになります。