デジタルテレビコンテンツ              ★デベロッパーサイト (2017年1月更新)  

テレビとネットの融合 がやってきた感じなので、自前でやってしまうページです。

放送・通信インフラ、ハードウェア、ソフトウェア、開発環境は揃いました。

開発環境 データ放送・ハイブリッドキャストプロトタイピングシステム
HTML5関連 エディタ (Visual Studio Code, Atom, Crescent Eve, ez-HTML, StyleNote, Aptana Studio など
テレビのリモートデバッグ (Vorlon.js 他) ...... 実質必要ないです

    の項目はデジタルテレビコンテンツをウェブ上で再生しています。
            (ウェブコンテンツをテレビに出すのではなく、データ放送・ハイブリッドキャストコンテンツをウェブに出しています)

        仕組みはこちら→
 テレビコンテンツ開発

○ データ放送サンプル(含オンラインコンテンツ) (Youtube映像をテレビ映像に見立てています)

・データ放送の放送コンテンツと通信(オンライン)コンテンツの違い 

一口に言えば放送コンテンツはプッシュ型配信、通信(オンライン)コンテンツはプル型配信です。放送コンテンツは2Mバイトの容量しかないので始終更新するデータ(主にテキストデータ)を効率よく提供することに向いています。一方、通信コンテンツは2Mバイト容量の制限もないのでグラフィックを多用したコンテンツの配信に向いています。ウェブのHTMLコンテンツのような大規模・大量配信もできますが、そういうサービスはあまりありません。テレビは家庭内における最大普及率を誇る情報端末と言っていいのですが、一億数千万台の情報端末が有効活用されているとは言いがたいのは全くもって  「もったいない!」 ことです。 

PDF⇒ 放送コンテンツと通信コンテンツの違い

 



・データ放送規格のポテンシャルは実は意外と深くて大きい!

十数年前にBML言語が規格化されたときインターネット標準のHTML言語と互換性がないことが問題にされ論争がありました。しかしながら当時のHTML言語には、DOM(文書の内容・構造・スタイルにアクセスして書き換えることができるインタフェース)の機能が実装(または標準的な実装が)されておらず、タグを書き換えてデータ表示を更新することはできなかったので、放送のプッシュ型配信を実現する上で非常に使いづらいものでした。BML言語は当時規格化されたDOMが取り入られたXMLベースの言語として新しく策定されました。

実はこのDOM機能は大変強力で、項目の内容はもちろん画面デザインの変更までもデータの更新だけでできるので、固定的なBMLプログラムでいろいろなコンテンツ開発が可能です。かんたんデータ放送AMuxInamgeBMLはまさにこのDOM機能を最大限に利用しています。現在のほぼ完全なDOMが実装されているHTML5に比べるとかなり不完全な仕様なのですが、それでも十数年前にこういうものが標準機能として規格に組み込まれていたというのは驚くべきことです。当時の規格策定者の先見の明はすばらしかったといわざるを得ません。ただ、当時のテレビのCPUパワーでは項目変更程度が精一杯で、単一プログラムでいろいろなコンテンツを開発することは事実上できませんでした(大多数のテレビで遅くて使い物にならない)。

このDOMを使うと放送局からテキストなどのデータを更新(モジュールアップデート)することによりテレビの表示を変更することできます。動作を記述したデータ(例えばある画像を指定の表示枠に表示する)を送ることにより、局側から表示を大幅に変更することもできます。データ放送利用の緊急表示のL字画面などはこのような機能で実現されています。

モジュールアップデートではデータの更新に5秒〜15秒(システムやコンテンツサイズに依存)かかるのですが、イベントメッセージという割り込みのような機能を使うと1秒以下でデータを更新できます。BMLプログラムにコンテンツを制御するAPIが実装されている場合、局側からこのAPIを直接たたくことによりリアルタイムにダイナミックなテレビの制御が可能です。放送の仕組みだけを使って局制御のサイネージも実現できます。

このような概念はそのままハイブリッドキャストにも引き継がれてより洗練されたコンテンツができます。「いまさらデータ放送?」という言うにはあまりに深くて大きいポテンシャルがあって、今現在あまり有効に使われてないというのは残念なことです。

○ ハイブリッドキャスト



・ハイブリッドキャストテレビでYoutubeの埋め込み動画は再生できるのか? 

<iframe>タグを使用した埋め込みのコンテンツで試したところ再生できるテレビとできないテレビがありました。その他の方法は未検証。テレビのブラウザが<iframe>タグをサポートしているかしていないかの問題。 ブラウザの動画再生サポートの違いの模様。
外部アプリとして認証が必要なので、基本的に出来ないようです(マップサービスなども?)
コンテンツ

・ハイブリッドキャストテレビは縦型サイネージとして使えるか? 

テレビ映像、<MOVIE>タグ利用のMP4ムービー画面、画像スライドショー画面の縦型コンテンツで試したみました。手元のすべてのテレビでは画像スライドショー画面は問題ありませんが、テレビ映像、ムービー画面は正しく表示されません。テレビのビデオプロセッサーは横型を前提に設計されているでしょうからダメぽいのも納得できます。正しく表示できるテレビも存在するかもしれません。
コンテンツ

・ハイブリッドキャストテレビでは素材の表示順序は指定どおりにできるか? 

データ放送ではテレビ映像画面、JPEG画像、PNG画像、色ボックスの重なりで表示順序が決まっていてデザインの自由度に制限がありました。データ放送規格制定当時のビデオプロセッサの性能からくる制限だったと思われます。ハイブリッドキャストではHTML5なので問題ないはずですが、ビデオプロセッサの問題で指定した順序どおりに素材が表示されないかもしれないので試してみました。手元のすべてのテレビで問題ありません。 
コンテンツ

○ 映像とデータの連携

・放送と通信による映像配信

テレビに提供される映像には放送による映像と通信(ネット)による映像の2種類があります。放送映像は昔からおこなわれている「テレビ映像」でアナログからデジタルの時代になっても一方通行の垂れ流しです。一方、通信(ネット)映像は放送的な垂れ流しの他に双方向機能を使ったビデオ再生やVOD(Video on Demand)配信があります。

ハイブリッドキャストの通信による映像再生には、<MOVIE>タグを使ったビデオ再生と<OBJECT>タグを使ったVODがあります。<MOVIE>の方はHTML5の規格に準拠したもので、ファイル形式は一般的なMP4ファイルでPCブラウザでのムービー再生と全く同じように動作します。一方<OBJECT>タグの方は以前からおこなわれていた、いわゆるアクトビラ規格に則ったもので、再生情報などを記述した特殊なファイル(CPCファイル)経由で再生をおこないます。VODとしてはこれからもこちら(またはこの発展系)がメインに使われると思われます。

ファイル形式はトランスポートストリーム(m2ts)で放送規格やAVCHD規格と同種のものですが、エンコードパラメーターの許容範囲が狭いので、すべてのテレビで正しく再生できるファイルをフリーのツールなどを使って作成するのはかなり難しいです。この分野の定番のファイルコンバーターには、カリーナシステムCambria FTCなどがあります。

・映像出力装置の選択 (放送映像)

放送では垂直同期周波数として 59.94 Hzが使われています。60Hzの映像を入力できるOFDM変調器もありますが、できないものもあるので映像再生装置(メディアプレイヤー)は 59.94 Hzを出力できるものを選ぶできです。 59.94 Hzを出せるメディアプレイヤーは少なくて家庭用のメディアプレイヤーは知る限りありません。業務用ではBrightSignのメディアプレイヤーが有名です。BrightSign HD2シリーズ 59.94 Hzのハイビジョン映像をサポートしておりHDMIまたはオプションの変換コードでD端子から映像を出力できます。
(DVD,BDプレイヤーは市販のコンテンツの再生をメインにしておりコピーガード信号が載っているので基本的に変調器と接続できません)

・映像再生出力の制御 (放送映像) 

映像とデータを連携させるためには、先ず映像再生を制御側でコントロールできることが必要です。メディアプレイヤーが赤外線リモコン制御をサポートしている場合は、記憶リモコンソフト AMuxRConSenderなど利用すれば「映像再生」を含めてリモコンで制御できるあらゆる制御ができます。たたし、一般にリモコンとGUIは密接に関連しており画面のモードで利用できるリモコンボタンが異なったり、GUI画面がそのまま放送されてしまったりするので、専用設計のメディアプレイヤー以外はあまり実用的ではありません。また、リモコン信号送出からメディアプレイヤーが受信し制御を終えるまでタイムラグが発生するので、できるだけ正確な同期をとることが必要なリアルタイム制御ではいまひとつ信頼性がありません。

BrightSign HD2シリーズはUDPコマンド(テキストデータ)による映像再生、映像切り替えなどをプログラムすることができます。高速に反応するので映像とデータのほぼ正確な同期(データと映像の連動なのでほぼ同時の開始ができるという意味です)をとることができます。UDPコマンダー AMuxUDPCommanderからUDPコマンドを発行できます。

BrightSignサイネージプレイヤーでのUDPコマンドによる映像切り替え

○ IoTとしてのテレビ

・10年以上前からテレビはIoT機器だった?

BSデジタルテレビ放送が始まったころのチューナーには電話回線の接続端子がついていました。次第にイーサーネット端子に取って代わられデータ放送オンラインコンテンツを利用するために使われるようになりました。ネット接続機能のある家電機器という単純な意味ではすでにIoT機器だったわけです。

データ放送のコンテンツはサイズに2Mバイトの制限があり、テキストベースの情報をあまり凝らないデザインでいかに多くを詰め込んで提供できるかが重要でした。また、放送という特性からプッシュ型の情報更新(データ放送の用語ではモジュールアップデートといいます)が多用されています。一方でデータ放送オンラインでは、ウェブブラウザと同じようにサーバー上にあるコンテンツをプル(取得)してテレビに表示させるもので、インターネット上にあるコンテンツのように膨大な情報をブラウズすることができます。また、2Mバイトという制限がないので画像を贅沢に使った見栄えのいいコンテンツをテレビに表示することができます。

しかしながらアクセスできるコンテンツサイトに制限があり自由にリンクを飛んで行けるという規格ではないので、基本的に放送局が用意したコンテンツのみをアクセスすることになります。放送に付随したコンテンツの信頼性を担保するという理由でしたが、これがネット接続率が低調だった原因の一つだったと思われます。ハイブリッドキャストではこの方針を改めて信頼性の担保を実現しつつサードベンダーの参入を促すことができるようになりました (オールジャパンでの推進体制)。

実はホテル案内の館内放送では全テレビ端末のオンライン接続を前提にコンテンツを提供できるので、ホテルのホストコンピュータのデータベースの情報に基づいてウェルカム画面の表示を変えたり(アメリカ人なら英語コンテンツ、中国人なら中国語...)、特定の端末にメッセージを送ったり、数百ページのデザイナー作成の画像ばりばりのコンテンツだったり、あるいはプッシュ型情報のリネン機能(メイドさん向けの客室情報)があったりで、専用のSTBと同等のことがデータ放送オンラインを使って以前から実現されていました。

ハイブリッドキャストでテレビのオンラインが前提になると、センサーで取得したデータをクラウドが処理しフィードバックするという本当の意味でのテレビのIoTが実現すると思われます。

 

・テレビ端末の一意性、個人認証、個人情報、個人行動データ、ビッグデータ

 (作成中)
コンテンツ (サーバー処理は未実装なので見た目だけのGUIです)

・放送・テレビ・VPN・クラウドを利用したテレビとネットの融合・スマートホーム

テレビとネットの融合というと、テレビ映像をPCやスマホで見る、インターネット動画をテレビで見るという形で語られますが、もちろんそれだけではありません。テレビとネットの融合を進めると自ずとスマートホームに行き着き、IoTの制御がテーマになります。PC・スマホと同じように、ユーザ自身でテレビをコントロールできることが求めらます。一方でスマートホームというとスマホで制御という側面だけが強調されて、実際にそういうシステムが多いのですが、放送規格(データ放送・ハイブリッドキャスト)のデバイス(つまりテレビ)による制御という発想が生まれてこないのは、お手本のアメリカにないからかもしれません(データ放送などの放送分野では日本とヨーロッパの方がアメリカより進んでいます)。日欧では、「テレビとネットの融合」と「スマートホーム」は実はとても関係が深いです。

●放送からキックしてVPNに接続することによりテレビをクラウド端末にします。
●安全なVPNでテレビのセキュリティ確保や簡単さ、クラウドでテレビ専用のサービスを提供
●テレビが家庭内のスマートホームデバイスのコントロールセンターになります。
●自由に画面をカスタマイズしてテレビを部屋のインテリア・デジタルな情報窓にします。
●CATV・館内放送と一般的なテレビ(ハイブリッドキャスト・データ放送オンライン)で実現。
●あまねくサービスできるテレビなので例えばマンション管理にも対応可能
●高齢者にもやさしいテレビのリモコン操作

衛星放送さんがこういうサービスをしてくれると日本全国一気にテレビとネットの融合、スマートホーム化が実現します。テレビ画面を自由にカスタマイズして自分だけのデジタルな情報窓にできます。VPNで実家と繋がっていればお孫さんの写真もおばあちゃんにテレビを使って見せてあげるなんてことも簡単。落ち着いた画像と音楽とちょっと気の利いた情報がでれば部屋の中がラグジュアリーな空間になります。

ケーブルテレビ局によるテレビとネットの融合・スマートホーム

 

・ラズベリーパイをデジタルテレビでコントロールする

 

まず、ラズベリーパイをリモコンで制御してセンサーなどから得られるデータをテレビに表示します。IoTプラットホームを経由しないでLAN上にあるラズベリーパイのNode.jsのウェブサーバーを直接アクセスするところから始めましょう。
 データ放送オンラインテレビでは、HTTP-POSTでウェブサーバーとデータのやり取りをおこないます。規格上、パラメータの名前は固定の「Denbun」しかありませんが、値に独自のフォーマットを定義すれば複数のデータのやりとりをすることができます。データ放送の文字コードはEUC-JPなのでサーバー側で変換する必要があります。 -> Node,jsのサンプルコード
 データ放送オンラインでの通信はこの方法しかないので、IoTプラットフォームとの連携はプラットフォーム側が対応してくれないと難しいです。あるいはローカルにウェブサーバーをたててIoTプラットフォームのデータを変換するプロキシーサーバーを経由することになります(ラズベリーパイではNode.jsで運用をすればOK)。
 ハイブリッドキャストでは、HTML5のいろいろな通信方法が利用できます。IoTフラットフォームがAPIとして提供するインタフェースをコールすることができます。<iframe>タグを利用することもできます。ただし、IoTフラットフォーム側のページに遷移することはできません。

○ イベントメッセージ、WebSocket利用のリアルタイム制御(SNS連動など)

・イベントメッセージとは? 

イベントメッセージは、任意のタイミングでデータ放送プログラムにトリガー信号を送信してテレビを放送局から直接制御できる機能です。200バイト程度のデータを1秒以下でテレビに割り込みで送り出すことができます。データ放送に関わる機能ですが、仕組みとしてはむしろ字幕放送に近いです。放送局では単純なトリガーから機能を持たせたインテリジェントなコマンドまでいろいろな運用がされているようです。

ドラマや映画番組が始まる直前に前回までのあらすじや概要がデータ放送で自動的に表示されることがありますが、この表示をコントロールしているのもイベントメッセージです。データ放送画面がコマーシャルとかぶるのを避けるために正確なタイミングで出す必要があります。

緊急情報や地震速報などの防災関連での利用が特に有効で、東日本大震災以前からすでにイベントメッセージを本格的に使った防災関連のシステムが運用されてきました。リアルタイム音声認識エンジンを使いテレビ音声を自動認識してテキスト化しイベントメッセージに載せてデータ放送画面に表示させるシステムやツイッター連動のシステムなども発表されています。

ハイブリッドキャストにもこの機構は取り入られています。

映像・リアルタイム情報配信システム (イベントメッセージ利用)